赤鯱随想~グランパスクエストハードモード
残り7試合。
14位15位との勝ち点差も7。
残留には最低でも5勝が必要。
なんとも厳しい状況になったものである。
パワプロのシナリオモードなら文句無しに★5であろう。
さて、チームをそんな状況に追い込んでしまった小倉監督について、
チームに密着して「赤鯱新報」をお届けしているライター、
今井雄一朗氏がコラムを執筆している。
詳しくはリンク先をお読みいただくとして、要約すると
1.プレッシングからのショートカウンターを志向していた時は上手くいっていた
2.綻びが出たのはポゼッションへの色気を見せた後
3.その意識の修正とボールの奪いどころの修正が全くできず迷走、崩壊
4.チームはボスコの元、明確な指示を与えられて息を吹き返す傾向
ということが、厳しくも建設的で愛のある視点でまとめられている。
僕もチームが全く浮上できない中の小倉監督の佇まいをTV画面を通して見ていたけど、
もはや引き出しの中は空っぽで手の打ちようがなく、
それを隠すことも出来ない様は見ていて痛々しかった。
引き出しの中身が「戦術」×「選手層」で出来上がるとするならば、
その両方が監督小倉とGM小倉である程度なんとかすべきものであり、
そういう意味では小倉、特に監督小倉は責任を免れ得ない。
試合前の準備、戦術、そういったものを授けて少しでも迷いを消して選手をピッチに送り出し、
刻一刻と変化するピッチ上を余さず把握し、チームにメッセージを与える。
ボスコがたった4日で萌芽させたことを、
小倉は半年かけても出来なかったのだから残念でもなく当然と言える。
彼の歩む道を「いばらの道」にしてしまったのは彼だけに責任を問えるものでもない。
大体のところ、就任時点ですでに2016年のシナリオはハードモードになることは確定していた。
(どうしてハードモードになってしまったかについてはまた別の機会に書きたい)
だからこそ、彼が監督としてもGMとしても新人であることを危惧する声は多かったわけで。
ただ、結果はどうあれ、そして名古屋というチームには甚だ迷惑だったとしても、
彼がこの仕事にチャレンジしたことは賞賛されるべきことだと思う。
タイミング、本人の才、状況がピクシーや落合博満になることを許さなかったけれども、
それでも、指導の現場に立たず外からのみものを言う解説者に比べれば、
遥かに勇気ある決断、行動をしたのだ。
小倉隆史という存在が今後どこに向かうのか。
みんなも思っているだろうけど、この経験を活かさないのはもったいない。
まずは休むとしても、イチから何処かで積み上げるも良し。外で学んでくるもよし。
実力を蓄えてグランパスの力になってくれたら素敵なことだ。
でも、むしろ、故郷のチームを率いてグランパス相手にジャイアント・キリング。
そんなシーン、ちょっと見てみたいかも。
なんてね。
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