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赤鯱随想~2017H岡山戦をレビューしつつポジションおさらいその1

試合日の内容は感情の赴くままに書いているので、
改めて2月26日(日)に行われたホーム岡山戦について、
風間監督がそのポジションに何を求めていそうか、
みたいなところと共に書き殴ってみる。
本日は前線3人とウイングバックについて。

【当日のフォーメーション】
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【前線について】
この日の組み合わせは1トップ2シャドーに佐藤寿人、玉田、永井という布陣。
ただ実像はというと、佐藤寿人と永井が相手最終ラインと勝負しつつ裏にギャップにとボールの引き出しを試み、
玉ちゃんはいつも通り玉ちゃんロールだった、というのが正解かもしれない。
玉ちゃんは相変わらずフリーにギャップを動き回りボールに触って収めていたが、
後の2人にはなかなかボールが届かずに苦労していた。
それでもなお勝負を止めない上、奪われば全速力で戻って挟みにいったりポジション埋めたり、
という部分が徹底出来ていた辺り、佐藤寿人は流石だし永井についてはこんなに良い選手なのかと思った次第。
前半の3人だと徹底した地上戦になるわけだが、前半は相手の脚が活きていたこともありなかなかチャンスにはならず。
ただ、この辺りはCHからのパスの出方との兼ね合いもあるので、これからを楽しみにしたい。

後半はシモビッチをトップに、佐藤寿人、永井を2シャドー気味にと明確にし、
シモビッチの頭を活かしたりデコイにしたりとランドマークを作る形も試し、
「繋ぎ倒す」というのとは別の柔軟な形でいくつかのチャンスを作り出していた。
前半一杯地上戦を刷り込んだうえでの空中戦導入は相手にかなり対応を苦しくさせていた感もあり、
ボールを手放すことになったとしても箸休め頭休めとしては有効なのでは、と思わせる内容ではあった。

さらに最後の交替で青木をシャドーに入れた時は独特のリズムのドリブルでちょこちょこ観衆を沸かせていた。
恐らく現状「目の速さ」で杉森和泉に劣る分リザーブなのだろう、というプレーぶりだったが、
そこ次第では違いを出してくれる選手の一番手に座れるかもしれない。

他にこのポジションでベンチ入りしていたフェリペ・ガルシアは出番なし。
置き換える候補は永井とか佐藤寿人ということになるのだろうけど、
この2人より彼が優れていそうなのは高さとフィジカルということになる。
終盤の疲れてきた相手にシモビッチと並べて足元と高さの2択で殴り続ける、
というやり方は容易に思い浮かぶが、果たしてその選択を風間監督がするのだろうか。
矢田、杉本、和泉、杉森あたりもここで使われる案はあるとは思う。

【ウイングバックについて】
りょーさんのツイートを引用させていただくと


ということで、シャドー同様、それ以上に仕掛けて違いを見せること、
そして同時に攻守に切り替えを速く上下動することを求められていると想像される。

その結果として開幕戦のメンバーに選出されたのが右の杉森と左の和泉であった。
いずれも本来はゴールに近いところで力を発揮するアタッカーであり、
この選定にも風間監督の明確な意志を垣間見ることができる。

では実際はどうだったかというと、2人とも周りとの連動でよくパスコースを作り、
ボールを受けるタイミングも多かったが、
特に前半は全体的に押し込みきれなかったこともあってか前への仕掛けという意味では今一つ。
特に杉森サイドの深いところはやや相手の狙いどころに定められていた感もあり、
杉森は少し不完全燃焼感が強かったかもしれない。

また、杉森と和泉には明確なポジショニングの違いがあって、
良くも悪くもポジションフリーに動き回っていた和泉と違い、
杉森はかなり長い時間をサイドラインギリギリに陣取って幅を作るイメージの仕事をしていた。
左はその役割を内田がやっていたきらいもあるのでどちらが良いかというのは
なんとなく見る側の好みになりそうな気もするが、
ネガトラなどの際の復元性や様々な場面で再現性の高い杉森の動きの方が好ましく思えるのは
なんというか昨年のボスコや昨今のポジショナルな見方のおかげもあるかなあと。
風間監督がどう考えているのかは分からないが、
何となく杉森はその考え方を大事にしつつそこで違いを出す方法を編み出して欲しいと思う。
逆に和泉の動きについては効果も認める一方でよほど周りがそのポジションを埋める動きを意識しないと、
被カウンター時に危なっかしいことこの上ない。
ここが何らかの形で整理されるのかは注目しておきたい。

さて、このポジションを争っているのは現状青木が最右翼で実際に使われていたけど、
宮原や八反田、小林あたりとのパス交換にスムーズさを欠く部分もあり、
上にも書いたがまだ「目の速さ」「頭の速さ」の部分で杉森には劣っているなあという印象。
ただし、個で打開する力では青木の方が上回りそうで、杉森との争いは盛り上がって欲しいところだ。

これ以外でこのポジションで争っているのはおそらく杉本で、高橋と古林の評判が聞こえてこないのも、
このポジションには守備よりも最後のフィニッシュに絡めることが優先の思惑があるのだろう。
そういう意味ではキショーさんが残留してこのポジションでどんな魔改造を受けるのかは見てみたかったifではある。
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