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赤鯱随想~2017H岡山戦をレビューしつつポジションおさらいその2

昨日の続き!

【センターハーフについて】
結局足首の状態に不安のあった小林が間に合い、八反田小林の組み合わせで開幕を迎えた。
守備時は前線との挟み込みにプレス、そしてスペース管理を、
攻撃時はCBを2枚とも大きく開かせてダブルでCBポジションに落ち、
「ボールロストダメ、ゼッタイ!」という圧力を受けながら動き回ってボールを進めていくタスクだけに、
技術と運動量、そして細心の注意が必要であり、開幕でやや堅い選択肢が多かったのは
ある意味ではしかたないことだったとも言えるだろう。
それでも大きな破綻なく90分を戦い抜き、風間監督がCHに求めるボーダーラインを、
その高さと共に知らしめたと言えるのではないだろうか。
本人たちもコメントで「もっと縦につけないと」と反省を口にしており、
そして監督の前所属での作り方を見るとそれこそがこのサッカーの肝になるのも間違いない。
このポジションのもう一人の本命、田口も復帰に向けて前進していて、
田口がこのポジションで違いを見せられるのかが実に楽しみなところだ。
セルフジャッジ癖さえ出なければ信頼を得られると思っているけど。
そして、矢田、磯村はあまり名前が出てこなくはなってきているけれど、
虎視眈々とポジションを狙ってほしいところだ。
少し扱いが難しいのがこのポジションにおけるワシントン。
プレーを見たわけではないので保留だが、どう使うのだろうね。

【左右ストッパー】
戦前の予想通り3バックシステムを引いてきたわけだが、
左に内田、右に宮原というチョイスには風間監督の考え方の精髄を見た。
簡単に言うと「受けに回るつもりは全くなく、つまらない失い方をケアする」ということ。
最後方でのボール扱いが破綻して失点につながる可能性をまず少しでも排除する、
というところからスタートした、ボールの扱いと運動量を主眼に置いた選択だろう。
今日の組み合わせだといずれもボールを運ぶ事もできるというのも大きかった。
ただ、この2人が見せたのはそこだけではなく、
身体を当てての粘り強い守備など、空中戦はともかく地上戦では十分に頑強だった。
攻撃面では内田の扱いが面白く、ビルドアップで余らせて和泉の替わりに幅を取らせる形。
これについては「内田だから」というところもありそうで、
内田じゃない選択をした時にWBともどもどんな選択をするのか、
別の機会のパターンも気になるところだ。
またこの日は右には宮原をチョイスしていたが、
そのポジションはワシントンも試されていた経緯があり、
たとえば相手の前線が高さとフィジカルを押し出してきそうな時に
ワシントンとか他のCBを使うのかどうかなど、気になる要素が満載だ。
そして、左は特に、思いの外内田がハマった代わりに、
内田以外に務まる人材出るのか的な不安も。
今年ユースで順調に伸びてくれたら、青山くんはここのポジ見込みで採用されそうな。

【スイーパー】
この日は櫛引を抜擢し、櫛引はその献身性と頑強さで見事勝利に貢献。
特に、前への早いチェックから相手を潰して奪って持ち上がり、
クロスから先制点に結びつけたシーンは見事だった。
それ以外も相手のハイボールに身体を張るなど、DFリーダーとしても十分。
おそらく今後このポジションで求められるのは、
まずは広いカバー範囲と味方の後ろ目のスペースで安全なパスコースを作る運動量。
そして、ボールを持ったときに安易に蹴らずにすむ技術と目の速さ、になるだろうか。
高さにまさる大武ではなく櫛引だったのはそこが買われたからだろう。
もちろん岡山の前線に高さがないことも計算にあったはずで、
これが高さのある相手だとどのように組み立てるのか。
そして怪我をしてしまったシャルレスも含め、どう使われるかが楽しみなポジションだ。
カバー範囲という意味では酒井のためにあるようなポジションなんだろうけど、
ここで名前が出てこないということはよほど不器用なんだろうなあ。

【ゴールキーパー】
楢さんでもちろん安定。
相手の決定機で一番危なかったやつもきっちり触ってポスト直撃まで追いやっていて、
今年も「おまえがイチバン」であった。
キーパーまで戻す形でもとりあえずは大きな破綻はなし。
もっとも、流石に今日みたいな風で鋭いキックを飛ばす選手でもなく、
求められる基準が変わった中、どんな風に進めていくのか、楽しみではある。
また、怪我や疲労とも闘うシーズンなわけで、残りの3人も十分チャンスはありそうだ。


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