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闘鷲降臨~西風に手を上げて(17-18GAME35~36)#FE名古屋

My dear教えて あの日の勢いは
今どこへ行ったの?訊きたくて

とでも歌いたくなるような、お手上げ的なやつ。

【Game1】

 40分のうち30分は互角以上の戦い。

 残りの10分がアレすぎた。

【Game2】

 我慢比べに耐えられたのは25分までだったよ。

【福岡の強さについて】

 2試合やってみて、福岡ライジングゼファーというチームがどう強いのかは骨身に沁みて分かったので、少し真面目に分析をしてみたい。まず強みを並べていく。

 1.ジェイコブセンのフィジカル、特に機動力

 2.日本人選手のサイズと技術と層

 3.帰化選手であるファイパプ月瑠の存在

 これら3つはそれぞれ単独でも機能する強みなのだけど、福岡の恐ろしさは戦術を上手く組んでこれらの強みを組み合わせてさらに強力に機能するようにしているところだ。その大きな特徴が「強烈なトランジションの速さ」である。特に、サッカーでの表現を借りると「ポジティブトランジション」が異様なまでに速い。バスケットボールにおいてのポジティブトランジションが起こるのは「相手ボールをスティールしたとき」「相手のシュートが外れ、リバウンドを確保したとき」になるわけだけど(それ以外はボールデッドでリスタートなので速い攻撃はしづらい)、実は福岡は数字では上位ではあるけれどもスティールが目立って多いチームではない。では何が速いかと言われると、「リバウンドを確保できる」と判断してから各選手が攻撃に走るまでの速さ、および、ボールを確保した選手がボールを前に送り込む速さ、この2つ。これがおそらくB2では飛び抜けて速い。

 では福岡がなぜボールを速く前に送り込むかというと、「そうすることできわめて確率の高い得点チャンスが生まれるから」というのが答えになる。相手の守備が揃わない、整わないうちに良いシュートチャンスを得るといういわゆるアーリーオフェンスだけれど、これだけ強烈な破壊力になっているの源はまずジェイコブセンの走力によるところが大きい。自分がリバウンドに絡まなくても問題ないと判断した瞬間に全力ダッシュで、早いタイミングで送り込まれるボールと同じタイミング、時にはそれよりも早くゴール下まで到達し、レイアップやアーリーポストでイージーバスケットを量産。インサイドを張る外国籍選手ではこの速さ早さについていくのが困難で、では日本人選手が早く戻ってマッチアップしても、外国籍選手すらマッチアップする身体の強さではまともに守るのが難しい。

 そして、この状況を相互に利用、または後押しするのが、日本人選手たちのトランジションからの外のシュート力の高さである。ジェイコブセンが早く飛び込むことで相手守備がゴール下へ集中することでできたギャップでノーマークでボールを受けてジャンプシュート。これが3Pでもミドルレンジでも実によく決まる。速いトランジションをこなした後でもほとんどブレがなく、よほど強くチェックしなければ延々外からのシュートが入り続けるだろうという正確さ。また、シュート力の高い選手ばかりで選手を替えてもコート上の正確にシュートを打てる選手の人数が減らないということも見逃せない。選手をどんどん替えても、高さ、守備の強度、トランジションの速さ、技術がほとんど変わらないから、体力の落ちによる確率低下も、水物である外のシュートで調子の悪い選手がいても出場時間の調整である程度カバーできてしまうわけだ。

 相手チームとしてはここまでを抑えるだけでも一苦労なのだが、ここまで抑えたうえでハーフコートで抑えなければいけないのがファイパプ月瑠の存在になる。彼はほかの選手のようなシュートレンジは全くない代わり、日本人相手であればゴール下で対抗できる選手はほぼ存在しないといっていい。ハーフコートになると彼が中心になってポストでボールを持ち、自ら決めたり相手守備のズレを作り出したりする。さらに彼が帰化選手ということで、外国籍選手と合わせて80分をシェアできるというのも非常に大きい。その分減った時間を日本人選手は「出た時間全力でプレーする」ことでシェアしており、「体力の温存」とは無縁のクオリティが発揮できているように思う。

 その上で、ズレを作り出された後のその活かし方も上手いというか手堅い。そもそも福岡の日本人選手は技術だけでなくサイズにも恵まれている。少しズレが生じたところで跳ばれればノープレッシャー、という場面が、特にB2のレベルでは簡単にできてしまう。細かいズレを作り出すためのオフボールスクリーンとそこに合わせたパスも上手く、速い攻め遅い攻め両面でミドル~3Pの良いシュート機会を作るのがものすごく上手なチーム、という印象を持った。

 このフィジカルとサイズは守備面でも存分に活用され、秋田ほどの尖った守り方ではないが実に堅実。また相手に守備面での負担を強いることで相手の攻撃のキレ、精度を落とすという意味では、これもまたサッカーで言う「相手を押し込むのが一番の守備」というのとよく似ていて面白みがある。

 この「必要なときに守れる守備力は確保しつつ、基本は得点を取ることにリソースをつぎ込む」「ズレを作ってシュートチャンスが出来れば、そこで躊躇をせずに打たせる」というスタイルはNBAで言うとGSWのスタイルに良く似ている。もちろん個人としてあそこまで理不尽な選手は存在しないが、チームコンセプトとしてはとても似ている印象を持ったのは間違いない。

 少なくともB2レベルにおいてでこれらの強みを全て抑え込むようなチームはあまり見当たらないのが実情で、現状の成績も何の不思議もない。だいたい6敗のうち3敗は外国籍選手欠場というスクランブル状態の試合である。3人がまともに揃った状態では3つしか負けていない。その観点で負けた試合のボックススコアを見てみると、やはりジェイコブセンに機動力で対抗できるビッグマンをぶつけて対処させる一人一殺型のディフェンスで全員に等しくプレッシャーを与えて楽なシュートチャンスを作らせない、というところに活路がありそうな雰囲気だ。

【最後に】

 今節の2試合について、FE名古屋として80分のうち65分はやるべきことを「やろうとする意志は見えた」し、うち50分くらいは質も量も十分にできていた、という印象。ただ、それだけでは勝利するにはまったくもって足りないのだ、というところが見えてしまったのも事実。正直なところ、福岡さんサイドから「いい試合だったよね」って言われても嫌味にしか聞こえない程度には差がある。

 あと3ヶ月で、FE名古屋がコケなければB1自動昇格をかけて戦うことになる可能性は極めて高く、それまでに最低1試合勝ちきれるだけの何かを準備しなければ同じ結果になるのは目に見えている。少なくとも、まだ点差が二桁行くか行かないかのタイミングで、練習でもやっていなさそうな練れていない布陣を送り出すような、パニックもしくはギャンブル的な動きをするのではなく、戦略、戦術両面で10回に1回かもしれない勝利の確率をより上げる努力をしてほしいところだ。
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