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赤鯱随想~伸び盛りの人間に必要なのものは

正しい挫折!

by高嶺あやめ@リベロ革命

 というのがこの1週間ほどの名古屋グランパスの動向からの感想。それは菅原のトップチームデビューを見た感想でもあり、杉本の完全移籍を耳にしたときの感想でもある。

 先週の土曜日に行われた名古屋グランパスの開幕戦、高校生(新3年)の身でスターティング11に名を連ねた菅原由勢。弱冠17歳の若武者がリーグ戦のしかも開幕戦にスタメンとして抜擢され、90分間戦い抜けたというだけでも十二分に凄いこと。しかも監督は悪ければHTでも容赦なく交代させる風間教授だからその価値はなおさら高い。

 その一方で、グランパスが喫した失点の両方に関わってしまったことも紛れもない事実で、おそらく本人は嬉しさを噛みしめつつも、反省でそれどころではなかったという状態ではないだろうか。

 これが引き分けや敗戦という形で終わってしまったら、非常につらい立場に立たされてしまっていたであろうことも事実で、そういう意味では3-2での勝利という形で「勝って反省」できたということは今後のチームにとってはこの上なく大きなものを得た。開幕戦で抜擢された若武者に「正しい挫折」を味あわせつつ、勝ち点3を取り切る。今年のチームに求められるのはこういうところではないかなあという開幕戦であった。

 菅原に限らず、風間教授の「良い選手なら年齢立場にかかわらず使う」という方針は昨年から継続している様子。その方針の中どうやらユースっ子がメキメキ序列を上げたりしている様子なのだが、そのあおりを受けたと思しき形で昨日完全移籍が発表されたのが杉本竜士だった。

 昨年の前半戦に切り札として抜群の存在感を見せた杉本だったけども、その個の力をグループの中で表現しきれずに序列を下げていた、という印象は否めず。自身初のJ1という舞台を前に、それでも出場機会の方が大事と考えてJ2で再びのチャレンジを選択、というのはまだ若い彼にとっても挫折と言えるのだろうけど、グループの中での個の表現、という彼にとっての大きな宿題をクリアできれば、チームであれ個人であれ、J1の舞台に足を踏み入れる資格が得られるのではないだろうか。

 他のグランパスファンの方もそういう方が多いと思うのだけど、昨年1年をともに過ごしてくれた選手は、なんというか特別な連帯感、同志のように感じる気持ちがあって、この別れも少し寂しい。

 ただ、個の力はしっかり磨いてきたこのタイミングで、新天地が徳島というのは、彼のサッカー人生に大きなものをもたらすのかもしれない。1年間ありがとう杉本。またどこかで。

 そんな「正しい挫折」に思いを馳せたこの1週間。次の試合はもうすぐそこだ。
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