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スポーツのミカタ~スゴイを楽しもう

僕が好んで読んでいる漫画に、高校バレーを舞台にした「ハイキュー!!」があって、これがまたスポーツと選手として、ファンとして向き合う時の金言めいたフレーズが良く出てくる素敵な作品なんだけども、今週のジャンプを読んでいたらまたしても素敵なフレーズが出てきていたので書き留めつつ心に置いておきたい。

 どんなシーンだったかというと、たくさんの選手が絡んで行った鮮やかな攻撃に対して、バレー観戦初心者のある選手の姉の「どこを見ればいいか分からない」と言ったことに対し、バレーマニアであるところの別の選手の妹ちゃんが答える、というところだ。

姉「すごいねー!でもどこ見ればいいのか分かんなくなっちゃう」

妹「どこ見たっていいの!」

 「ボールを見てもいいし ボールに触っていない選手が

  どう動いてるのか見てもいいの!」

 「コートの中に面白くない人は居ないの!」

というやりとり。正直読んでいて感じ入ったというか、マニア層が興味を持ってくれた初心者に対する態度としてこれほど相応しいものはないのではないか、と感じさせた。バスケにしろサッカーにしろ、多分他の競技にしても、興味を持ち始めた初心者が最初に感じるのは「何を見ればいいのか」という感情だと思う。そこで妹ちゃんの言っていることは圧倒的に正しい。こんな見方をしなければいけない、なんてことはないのだ。

ただ一方で、本当に何を見ればいいのか分からない、という人がいた場合には、どこを見ると楽しめそうか、というお勧めを置いておくと良いと思う。何が楽しいか分からない状態が続きすぎれば人間は飽きる。上の作品では姉にとって「弟の活躍」という繋ぎ止めるものがあるからいいが、もともと縁のない人の興味をつなぐにはそれなりの何かが必要となるからだ。

そのためにおススメしたいのが「スゴイを楽しむ」という気持ちだと思う。そして初心者の人に「スゴイ」の瞬間を増やしてもらうためには、シンプルなところ、わかりやすいところからブレイクダウンしていくのが良さそうだ。

例えば球技の試合の場合、まず一番おおもとの「スゴイ」は「勝利すること」にある。ここから入って、「勝つために必要なことがすごいことだ」と認識してもらうのが大事。で、次に重要なのが「得点すること」になるだろう。球技は大抵の場合得点の多寡を競うことになるので、得点を取ることは何よりもえらい。そこから派生するのが「得点の方法がスゴイ」「得点を取らせなかった人がスゴイ」という形。ここで初めて守備が出てくる。こんな感じで「何がスゴイか」がその人の中で少しずつ増えていく、その過程がそのまま人がその競技(観戦)にハマっていく過程なのではないか、そんな風に思う。

もちろん、きっかけは人それぞれだし、例えば「選手がかっこいいから」から入ったっていいと思うのだ。でも、せっかくその選手がかっこいいなら、いいプレーしたときに褒めたいじゃん?ということを考えたら、競技自体を知り、楽しんでもらえたらより楽しい観戦ライフが過ごせると思うのですよ。初めて来た人、少し興味がわいた人の観戦回数が1→2→3と増えていくためには、そういうところが大事なのかもなあ、などと思ったり。僕も聞かれれば答えられるように、褒めるための見方をいっぱいストックしておきたいなあと改めて思いましたとさ。
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