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闘鷲降臨~年末年始(18-19GAME27~30)#FE名古屋

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謹賀新年(遅い)
年末年始だったので少し間が空いてしまった。4連勝分、一気に。そういえば全部現地観戦。


 スパイクスに増子と、重要度の高い選手から怪我で欠いていっている、苦しい状況のアスフレ。西山も万全には程遠いところで、この節はさらにクリークモアも欠くことになり、ただでさえ厳しい台所事情がさらに厳しい状況で年末の名古屋に乗り込んでくることとなっている。
 一方のFE名古屋も、脚の怪我を押してフル回転していた杉本がとうとう戦列を外れざるを得なくなるほど状態が悪化。ハンドラーとしてスラッシャーとしてディフェンダーとして、オールラウンドに頼られていた主軸を欠き、誰でどうやって穴埋めをするか、というのが注目される節となった。

 初戦についていえば、1Qからしっかりした形で入ったFE名古屋がインサイドを軸に相手を振り回して終始圧倒。ジョシュもジーもペイント内のFGがいずれも10/12とインサイドを全く抑えられず、それをケアに行っくウイング陣によってできたズレをしっかり活かす形で積み上げたアシスト数36、というのがこの試合を物語っていると言えるだろう。課題であったタイムシェアもこの日については外国籍二人で計60分、ベンチの11人全員に出番を作り、かつ一番短い選手でも8分の出番という文句のない内容となった。

 2戦目は、流石に対策をしてくるだろう、といいつつ、一番ケアしたい外国籍選手、特につぶしておきたいジーのところに厳しくいくのはなかなか目途が立ちづらい状況。こうなると切ることができるカードはゾーンやるかハンドラーに前から圧力をかけて死なば諸共かどちらかだよね、などとカブレラくんと話していたのだけど、はたして東京Zが仕掛けてきたのは前からのプレス、という形だった。前日よりも相手の足が動いていたこともあり、前半最初の15分は競り合いに。が、流石にここはサイズの差が出る形。ジョシュのバスケットカウント×2などでリードを広げると、そのまま点差を維持。最大20点まで広がった点差は途中東京Zの必死の抵抗で8点まで縮まるシーンがあったものの、反撃もそこまで。高さで圧倒したFE名古屋が久々のダブルを達成した。

 シーズン前にパーマー、横江、前村とB1経験者含め5人を補強。シーズン序盤の9連敗という苦境から立ち直ると、その後は大きな連敗はなく実に粘り強い戦いぶり。勝ち星を奪った相手は群馬、信州、茨城、島根と上位に位置するチームがズラリと並ぶ。
 一方のFE名古屋は地区では信州に大きく水を開けられ、熾烈なワイルドカード争いの真っただ中。成績下位チームに白星を提供している暇はない、そんな対戦。杉本は怪我で帯同せず、代わりに特別指定の中京大3年林が登録されている。

 1戦目は、恐らくかなり意識してだろう、1Qからしっかり脚を動かしてきたFE名古屋。守備で強い圧力をかけて相手FG%を33%で13得点に抑え込んで主導権を握る。奈良はハイポストやトップオブザキーでボールを持った両外国籍選手をパッサーとしたバックドアで対抗するシーンもあったが、イマイチ息が合わず。一方のFE名古屋もインサイドを締められてミスが散見されたが、インサイドアウトのパスからの3Pを効率よく決め、早い展開からのファストブレイクも決まって22得点と大きくリード。2Qも同様の流れで前半だけで20点のリードを積み上げた。

 この日は恐らく体調があまりよろしくなかったらしいハミルトンが後半丸ごとお休みしたこともあり、3Qでさらに点差を広げると奈良も投了モード。最後はこちらも珍しくon0で運用する余裕で、全員得点のみならず全員がアシストを記録するという稀にみる良い内容で完勝と相成った。この展開なら林君の出番も…と思っていたのだが、残念なことにユニフォームが間に合っていなかった模様。練習風景は見たけど、ミドル~3Pのシューティングはシャープで、プレーを見るのが楽しみだ。

 2戦目は、奈良のハミルトンがアップにほぼ参加せず、結局全休。前日の流れと外国籍を1人で賄わなければならないということが相まって、奈良はスタートからゾーンを仕掛けることを選択。結果としてこれが、大黒柱であるジーのアジリティのなさと不器用さという二つの大きな弱点を直撃。これによるFEの攻撃の停滞と、パーマーにマッチアップできない=日本人のPFとのマッチアップとなるジーが守備面での機動力のなさを露呈し、そこからできたズレを奈良の日本人選手たちがミドル~3Pをしっかり決めるという形で十全に活かすことで、2Q残4分39秒の時点でその日最大となる14点差をつけてみせた。
 このまま流れを傾けきってしまうと追いかけるのも苦労するという点差。ここでチームを支えたのが、この日途中出場ながら気合満点で守備で脚を動かしていた飛田だった。即座に3Pを決め返して点差を維持すると、その後も守備では身体を張り、ドライブからのプルアップで加点するなど追いすがる。それでも途中ミスで再度13点差まで点差を広げられたが、終了直前の大和の3Pで10点差で折り返し。

 前半までの課題は二つで、ゾーンを敷かれたことで機能不全に陥っている攻撃をどう修正するのか、そして相手のシュートが入っている現状にたいして、いかに圧力をかけて確率を落とすように仕向けるのか、ということになる。後半の出だしについては、守備の圧力については及第点と言えたが、攻撃は4本連続で3Pシュートを打つというか打たされるという最悪の展開。前半同様インサイドでノッキングを起こすところは変わっておらず、ハーフタイムにどんな指示を出していたのかと愚痴の一つも言いたくなるような流れが2分余り続く。

 ここで、大きなターニングポイントとなる出来事が起こる。直前のプレーで左足首を軽く捻ったと思しきジーが痛みを訴えて交代。代わりに登場したのが高村だった。そして、この高村投入が、チームのゾーンアタックを根本から立て直すことになった。高村の仕事は主に2点。相手の2-3ゾーンの2の間に陣取ってスクリーンをかけ、トップにいるハンドラーがペイントに侵入、もしくはヘルプを呼び込んでズレを作り出すこと。そして、ショートコーナー⇔45度⇔トップのポジショニングを相手の動きを見ながら絶えず動き直し、いい形でのショートジャンパーを常に狙い続けることだった。
 インサイドで挟まれて機能不全を起こしていたジーからのこの交代は効果てきめんで、チームが目に見えてリングへのアタックが増え、また同じようにギャップを突く動きに切り替えたジョシュがシュート力を活かして躍動しはじめるきっかけとなった。また守備面でもエリアのミスマッチが解消されたことでソリッドなマンツーマンの圧力が戻り、点差を詰めることに成功。ビハインドを5点に縮めて最終Qへ。

 そして最終Q出だしは怒涛のジョシュの得点ラッシュで追いつき、オフィシャルタイムアウト明けは飛田の3P、宮崎のスティールからの独走レイアップ、そして最後はトップオブザキーに飛び出してボールを受けた高村を相手ガードが捕まえ損ねると、ゆったりとしたモーションからあざ笑うように3Pを決めて11点差。奈良も2本の3Pなどで追いすがるも反撃の力はなく、5点差で逆転勝利を成し遂げた。MOMは数字だけを見ればキャリアハイの40得点を叩き出したジョシュなのだけど、ゲームに対する影響力の度合いを考えたら文句なしに高村だろう。3Q途中まで停滞しきってどうしようもなかったチームオフェンスを知恵と技術によってほとんど独力で立て直してしまった職人芸には脱帽である。

【ゾーンディフェンスの特性と、FEの外国籍2人の特性と】
 ゾーンディフェンスはご存知の通り、各選手が自分の受け持ち区域を守るシステムだ。とはいっても、100%区域を守っていてその区域にいる選手にマッチアップしないということはない。あくまで、決まったマーク相手がいないことで、特にインサイドへの収縮を早く固くし、リングへのアタックを封じることで相手の攻撃のリズムを壊し、単調な外のシュートを打たせるのが狙い、ということになる。この「収縮が早い」ことと相性が最悪なのがジーの攻撃スキルということになる。
 高さはあるが敏捷性と器用さに欠くジーは、挟まれたり下でボールを狙われるともろい傾向にあるのだけど、その状況が一番生まれやすいのがゾーンを敷かれたときになるわけだ。また、ジャンパーを打つにしてもゆったりとしたリズムを要求されるタイプでもあるため、ギャップを突いたポジショニングでシュートを決めきれるというタイプでもない。という特性がありながらチームとしてはジーのポストを使わざるを得ない、という構造がGame2前半の停滞を生み出していた。
 ではとっとと交代させてしまえばよかったのでは、という考え方もあるのだけど、今回はon1だったのでその考え方も適用できるわけだけど、これが例えば相手がon2の状態で同様のクオリティを出してきた場合、交代させればこちらはオンザコートのビハインドを相手に明け渡す形になる。先々を考えるとそう言った状況に備えて、ジーには回答を見出してほしい、というのが首脳陣の思いだったのではないだろうか。

 さて、この試合では停滞を振り払ったのが高村だったわけだけども、停滞を抜け出した後にジョシュが躍動していたのも特徴的だった。これはジョシュのスキルセットとゾーンディフェンスの弱点が噛み合った結果なのは間違いない。ゾーンディフェンスの弱点としてディフェンスリバウンドが取りづらいことが挙げられるのは周知のとおりで、それは決まったマッチアップを持たないことでボックスアウトする相手を捕まえにくいという理由によるものなのだけど、これと同様で相手のムービングに対しても身体を当てる、捕まえるというプレーがしづらいのがゾーンという守り方になる。つまり、ギャップでボールを持たれてすぐにシュートを打たれたら圧力のかけようがない、ということなのだけど、これは即ち、ある程度の機動力と高さ、どこからでもシュートが打てるシュートレンジ、そして動きながらやもらってすぐシュートを打つなどの手先の器用さを併せ持つジョシュみたいなビッグマンに自由に泳がれたら守りようがないということになるわけだ。実際にジョシュは高村のムービングで動くようになった相手ゾーンのギャップを突いた動きから柔らかいショートフックやジャンパーで得点を量産。まだ相手を背負ったり身体を当てたりという状況での力強さには課題を残す彼だが、スキルと器用さは本物というところを見せつけた試合となった。

【ハッスルスタッツ】
 2016年くらいからの流れだと思うのだけど、NBAでは従来の数字に残らないようなプレーを数字としてとって評価しようという動きが進んでいる。具体的には得点につながるスクリーン「アシストスクリーン」、パスコースに手を出してコース変更などを強いる「ディフレクション」、「ルーズボール奪取」、「チャージング誘発」、ブロックまで行かないが難しいシュートを強いる守備「ショットコンテスト」の5つを採用し、これらを「ハッスルスタッツ」と呼んでいるようだ。NBAの公式ページで該当の数字を見ていると、上位にはスター選手と一緒に、意外な選手が上がってきたりするのを見るのもなかなかに楽しい。

 で、このハッスルスタッツ。NBAのように公式にカウントされているわけではないので体感にはなってしまうのだけど、FE名古屋においては茨城戦の連敗明けの熊本戦以降、このハッスルスタッツ、特にディフレクションが非常に増えたように見える。ディナイだったり迅速なローテーションで相手のパスコースにしつこく手を出して圧力をかけ、時にはボールを取り切れないまでも触ることで相手の攻撃のリズムを寸断し、タフショットや相手の24秒バイオレーションを誘発する。ディフレクションやクローズアウト、ショットコンテストの結果として24秒バイオレーションなどが起こるわけだけど、この4連勝はいずれの試合も最低1回24秒オーバーをもぎ取っているのも、この意識が高まっている表れのように映る。

 もちろん、その前の熊本、茨城戦あたりでは24秒オーバーは一度もとれていないわけで、それがすべてという訳ではないのだけど、信州が残している成績下位チームに対する圧倒的な成績はこういう細部まで魂の入った堅固な守備によるところが大きいのは間違いないわけで、信州を追いかけるうえでも、ワイルドカード争いを制する上でも、この意識は継続していってほしいものだなあと思う次第である。
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