闘鷲降臨~Not Your Day(18-19GAME52)#FE名古屋
たぶん、信州には小さな1敗。でも、FE名古屋には大きな1勝。
【FE名古屋 85-84 信州】
https://stats.basketballnavi.com/box_score.pl?game_id=201832464
前節、群馬への連敗から何とかリスタート。シェリフを欠きつつも連勝を果たしたFE名古屋。今節は苦手のウィークデイ開催に、よりによって強豪信州のアウェイゲーム。ワイルドカードを取ることを考えても、もはや1敗も許されない状況だ。
試合の立ち上がり、動きが重いのはむしろ信州の方だった。FEの攻撃もすごく上手くいっているということはなかったものの、今日の審判の笛の軽さを活かして得たFTでじわじわと得点を積み重ねたのに比べて、信州はパスを回して外のシュートを狙うも前半のうちはFEのカバーローテがかなり上手くいっており、コンテステッドのシュートが多くなったことでFG%が低下。38-29と相手の得点を低く抑えてハーフタイムを迎える。
しかし、信州もB2首位を独走する能力は伊達ではない。そして、前半は信州に牙を剥いた審判の笛の軽さと基準の曖昧さは、後半はFE名古屋に牙を剥いた。というか、それを活かした信州の両外国籍選手が上手かったともいう。その基準を活かした信州はこのQに16本ものフリースローをゲットし、それを沈めて確実に加点。一方のFEは3Q5分過ぎからシェリフを投入してon2+1の体制で臨むも、インサイドでの力押しはファウルを取るという意味でもイマイチ機能せず、挙句HCがベンチテクニカルをもらうなどという状況もありつつでリードは5点に縮んで第4Qへ。
第4Q、先に流れをつかんだのは信州の方だった。この時間帯もon2+1で臨むFEのカバーローテの穴を突いた3Pがようやく当たり始め、この日初めてのリードを奪う。対するFEもon2+1をあきらめて高村を投入後はむしろ攻撃の方で流れを引き戻し、最大8点まで開けられた点差をエド×2宮崎×1の3P3連発で逆転。結果このQ信州が7/10、FEが4/6となった3Pの入れ合いは、途中エドを5ファウルで失うという展開がありつつも最終的に75-75のイーブンでOTへ突入することとなった。
OTはお互いにかなり重い流れ。だが、ここでもFEを救ったのは3Pだった。一つは、宮崎の4Pプレー。もう一つは残り1回、外せばファウルゲームしかないところで決めて見せたGの3Pだった。そして、残った6.7秒でのディフェンスで痛恨のファウル→マーシャルのFT2本外し、は正直筋書きとしては描き切れないような幕切れではあったが、構造的にどうしても長時間出場になる外国籍選手が、しかもOTで、となると疲労で手元が狂うのも致し方ないことかもしれない。
ともかく、信州にとっては小さくともFE名古屋にとっては生き残りを賭けた一戦は、望外の形で白星を手にすることとなった。
【変わることなき課題】
3Qはファウルの基準を活かしてFTを重ね、4Qはしっかりパスを回して外のフリーを作って決めきる。画竜点睛を欠いたとはいえ、信州の後半のプレーは見事の一言だった。特に4Qのオフェンスについてはパスした後やスクリーンをかけた後の動き直しや逆サイドの動きも止まることなくタイミングよく動いており、なるほどこれは確率よくシュートが決まるわけだと思い知らされる。
翻ってFE名古屋のプレーを見ていると、よく言えばシンプル、悪く言えばワンパターンと言われてしまう、「とりあえず高さを使って殴る」プレーがどうしても目立つ。もちろん、「高さは力」なのがバスケットボールであり、実際それはこのチームのメインウェポンではあるのだけど、かといって一辺倒では相手も止めることが容易であることは、on2+1の上手くいかなさを見ていれば嫌でも思い知らされる。仕込まないのか仕込めないのか、「それしかできない」攻撃はBリーグ最初のシーズンからずっと続いているのは間違いない。
ずっと続いていると言えばもう一つあって、守備で頑張ってもディフェンスリバウンドが確保しきれない、という悪癖も同様だ。この試合も被OR%は35%を超え、17本ものORを相手に取られている。OTに至っては、相手が取ったORが4本、こちらが取ったDRが3本。実に50%を超える確率でリバウンドを奪われている計算だ。
「そういうチームでもここまで勝ってきたからいいのだ」という意見もあるのだろう。でも「そういうチームだからこの3年、突き抜けて勝つことができないのだ」というのもまた事実。そしてこれは、NBDL時代にレギュラーシーズンで他を圧倒して勝ちながら、ここぞというときに負けてタイトルを逃し続けてきた、勝負弱さとも根を同じくするものではないだろうか。今季を通して、良くなったものもある。だが、上手くいっていないことも多い。積み上げ続けなければ落ちていくしかない厳しいリーグになったB2を勝ち抜いてB1を目指すために何が必要なのか、考えるべき時が来ているのではないだろうか。
【本日のタイムマネジメント】
ファウルトラブルの影響もあるけれど、ジョシュに前半に休みを与えた結果、3Q序盤をジョシュの機動力とシュート力で戦うことができた。ジーにも短いながら休みを与えられたし、他の選手の使い方も含め、かなり理にかなったやり方になってきている。少なくともタイムマネジメントという意味では、条件が恵まれているとはいえ信州を上回った試合といえるだろう。
https://stats.basketballnavi.com/box_score.pl?game_id=201832464
前節、群馬への連敗から何とかリスタート。シェリフを欠きつつも連勝を果たしたFE名古屋。今節は苦手のウィークデイ開催に、よりによって強豪信州のアウェイゲーム。ワイルドカードを取ることを考えても、もはや1敗も許されない状況だ。
試合の立ち上がり、動きが重いのはむしろ信州の方だった。FEの攻撃もすごく上手くいっているということはなかったものの、今日の審判の笛の軽さを活かして得たFTでじわじわと得点を積み重ねたのに比べて、信州はパスを回して外のシュートを狙うも前半のうちはFEのカバーローテがかなり上手くいっており、コンテステッドのシュートが多くなったことでFG%が低下。38-29と相手の得点を低く抑えてハーフタイムを迎える。
しかし、信州もB2首位を独走する能力は伊達ではない。そして、前半は信州に牙を剥いた審判の笛の軽さと基準の曖昧さは、後半はFE名古屋に牙を剥いた。というか、それを活かした信州の両外国籍選手が上手かったともいう。その基準を活かした信州はこのQに16本ものフリースローをゲットし、それを沈めて確実に加点。一方のFEは3Q5分過ぎからシェリフを投入してon2+1の体制で臨むも、インサイドでの力押しはファウルを取るという意味でもイマイチ機能せず、挙句HCがベンチテクニカルをもらうなどという状況もありつつでリードは5点に縮んで第4Qへ。
第4Q、先に流れをつかんだのは信州の方だった。この時間帯もon2+1で臨むFEのカバーローテの穴を突いた3Pがようやく当たり始め、この日初めてのリードを奪う。対するFEもon2+1をあきらめて高村を投入後はむしろ攻撃の方で流れを引き戻し、最大8点まで開けられた点差をエド×2宮崎×1の3P3連発で逆転。結果このQ信州が7/10、FEが4/6となった3Pの入れ合いは、途中エドを5ファウルで失うという展開がありつつも最終的に75-75のイーブンでOTへ突入することとなった。
OTはお互いにかなり重い流れ。だが、ここでもFEを救ったのは3Pだった。一つは、宮崎の4Pプレー。もう一つは残り1回、外せばファウルゲームしかないところで決めて見せたGの3Pだった。そして、残った6.7秒でのディフェンスで痛恨のファウル→マーシャルのFT2本外し、は正直筋書きとしては描き切れないような幕切れではあったが、構造的にどうしても長時間出場になる外国籍選手が、しかもOTで、となると疲労で手元が狂うのも致し方ないことかもしれない。
ともかく、信州にとっては小さくともFE名古屋にとっては生き残りを賭けた一戦は、望外の形で白星を手にすることとなった。
【変わることなき課題】
3Qはファウルの基準を活かしてFTを重ね、4Qはしっかりパスを回して外のフリーを作って決めきる。画竜点睛を欠いたとはいえ、信州の後半のプレーは見事の一言だった。特に4Qのオフェンスについてはパスした後やスクリーンをかけた後の動き直しや逆サイドの動きも止まることなくタイミングよく動いており、なるほどこれは確率よくシュートが決まるわけだと思い知らされる。
翻ってFE名古屋のプレーを見ていると、よく言えばシンプル、悪く言えばワンパターンと言われてしまう、「とりあえず高さを使って殴る」プレーがどうしても目立つ。もちろん、「高さは力」なのがバスケットボールであり、実際それはこのチームのメインウェポンではあるのだけど、かといって一辺倒では相手も止めることが容易であることは、on2+1の上手くいかなさを見ていれば嫌でも思い知らされる。仕込まないのか仕込めないのか、「それしかできない」攻撃はBリーグ最初のシーズンからずっと続いているのは間違いない。
ずっと続いていると言えばもう一つあって、守備で頑張ってもディフェンスリバウンドが確保しきれない、という悪癖も同様だ。この試合も被OR%は35%を超え、17本ものORを相手に取られている。OTに至っては、相手が取ったORが4本、こちらが取ったDRが3本。実に50%を超える確率でリバウンドを奪われている計算だ。
「そういうチームでもここまで勝ってきたからいいのだ」という意見もあるのだろう。でも「そういうチームだからこの3年、突き抜けて勝つことができないのだ」というのもまた事実。そしてこれは、NBDL時代にレギュラーシーズンで他を圧倒して勝ちながら、ここぞというときに負けてタイトルを逃し続けてきた、勝負弱さとも根を同じくするものではないだろうか。今季を通して、良くなったものもある。だが、上手くいっていないことも多い。積み上げ続けなければ落ちていくしかない厳しいリーグになったB2を勝ち抜いてB1を目指すために何が必要なのか、考えるべき時が来ているのではないだろうか。
【本日のタイムマネジメント】
ファウルトラブルの影響もあるけれど、ジョシュに前半に休みを与えた結果、3Q序盤をジョシュの機動力とシュート力で戦うことができた。ジーにも短いながら休みを与えられたし、他の選手の使い方も含め、かなり理にかなったやり方になってきている。少なくともタイムマネジメントという意味では、条件が恵まれているとはいえ信州を上回った試合といえるだろう。
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